Case Study
導入事例

株式会社テレビ小松 様

2021年5月に完成した株式会社テレビ小松様の新社屋において、撮影・収録・編集・送出までのトータルシステムの設計、施工を担当させていただきました。
株式会社テレビ小松様は、石川県小松市および能美市をサービスエリアとするケーブルテレビ局です。地域に密着した番組を自主制作されており、今回の新社屋設立に伴い放送設備を更新されました。

新社屋全景

新社屋全景

今回の設備更新では、"地域活性化とリモートプロダクション"をキーワードに設計を進めて参りました。大きく分けて①スタジオ、スタジオサブ、中継用システム、②番組自動送出システム、③エントランスの9面マルチ画面出力システム、④アーカイブデータ再生システムの構成になります。

①スタジオ、スタジオサブについては、リモートプロダクションと4K収録を意識した機器選定を行いました。4K放送はまだできませんが、将来性を考慮しつつ、現段階では後述の9面マルチ画面出力システムに出力が可能です。さらに照明設備はローコストなシステムにて構築しました。

中継用システムについては、既設の光回線を利用したリモートプロダクションシステムを構築し、2021年の夏の高校野球 石川県地区予選から運用を開始しました。

スタジオサブ卓

スタジオサブ卓

中継BOX

中継BOX

また同社が主催している地域の少年野球大会「テレビ小松杯」でも使用されています。SDIの伝送はもちろんのこと、インカム、タリーも光一本でやり取りができる点が特徴的となっております。

番組自動送出システム  機器ラック

番組自動送出システム 機器ラック

②番組自動送出システムについては、既存でお使いのSONY XDCAM Station を活用する事でローコストにシステム構築を実施いたしました。APCはVideo Tech VATIC-9800 システムを導入しております。お客様より「特にEPG の入力操作が簡便になった点を高く評価した」と仰っていただきました。
Cobalt Digital社のopenGear®製品もご採用いただき、テストシグナルジェネレータや各種分配器、アナログオーディオのエンベデッダなどの各種モジュールを全て2RUのopenGear®フレーム HPF-9000に搭載するコンパクトな設計を実現しました。
将来的にはopenGear®に対応したモジュールであれば、Ross Video社やAJA社などの他メーカーのモジュールを混在させることもできる柔軟な仕様になっております。

Cobalt Digital HPF-9000

Cobalt Digital HPF-9000

Cobalt Digital 9960-TG2-REF1(1番左側のスロット)

Cobalt Digital 9960-TG2-REF1(1番左側のスロット)

③エントランスには4K対応の9面マルチ画面出力システムとアーカイブシステムを配置しました。9面マルチ画面には提供している放送サービスの映像やスタジオの映像を流す事が出来る様になっており、4K出力も可能としております。

③エントランスには4K対応の9面マルチ画面出力システムとアーカイブシステムを配置しました。9面マルチ画面には提供している放送サービスの映像やスタジオの映像を流す事が出来る様になっており、4K出力も可能としております。

④写真右の大型モニターでは、テレビ小松様が1991年の開局から30年にわたって撮影・放送してきた「曳山子供歌舞伎」のアーカイブをサーバー上に収録し、タブレット端末を利用して来場者が自由に検索、視聴することが可能です。

9面マルチモニター(左)とアーカイブシステム(右)

9面マルチモニター(左)とアーカイブシステム(右)

株式会社テレビ小松 様 ご担当 営業本部 番組制作課 部長 安田様

営業本部 番組制作課 部長 安田様

設備更新のご担当者 安田様からは、「放送設備の設計にあたっては、伊藤忠ケーブルの担当者と打ち合わせを重ね、試行錯誤しながら具体化していった。一緒に作り上げたという感覚がある。コロナの影響でイベントが減り、コンテンツの送り手として難しさを感じることが多いが、リモートプロダクションを有効に使えば、可能性を広げられると思う。放送・配信ともリモートプロダクションをより活用し、地域密着という強みを生かした、われわれしかできないコンテンツを発信していきたい」とのコメントをいただきました。

設備更新のご担当者 安田様からは、「放送設備の設計にあたっては、伊藤忠ケーブルの担当者と打ち合わせを重ね、試行錯誤しながら具体化していった。一緒に作り上げたという感覚がある。コロナの影響でイベントが減り、コンテンツの送り手として難しさを感じることが多いが、リモートプロダクションを有効に使えば、可能性を広げられると思う。放送・配信ともリモートプロダクションをより活用し、地域密着という強みを生かした、われわれしかできないコンテンツを発信していきたい」とのコメントをいただきました。

テレビ小松様の新社屋については、映像新聞 2021年10月18日号にて特集記事が掲載されております。
下記リンクから紙面をご覧いただけます。
https://www.itochu-cable.co.jp/index/case/index.html
※本内容は (株)映像新聞社に許諾を受けた上で、特集記事を一部抜粋、再構成したものです。