Cambridge Research Systems

ハーディング教授と共同で、人体に強い刺激を与える「光過敏性発作」と映像コンテンツとの関係を研究し、解析用ソフトウェア「Harding FPA (HFPA)」(日本での通称:パカパカチェッカー)を開発したイギリスの企業です。

パカパカチェッカー
(フラッシュ・アンド・アナライザソフトウエア)

ハーディングFPAシリーズは「光過敏性発作」発症の可能性があるとされている動画シーケンスの解析、評価を行うパカパカチェッカーと呼ばれるフラッシュ·アンド·パターン·アナライザソフトウェア製品群です。完成、または、制作中のコンテンツが各放送ガイドライン(英国オフコム/ITU/日本民間放送連盟)に適合しているか否かのチェックを行います。

ITU-R勧告BT.1702の内容にHDR領域が網羅されたBT.1702-2が2019年10月にITU(国際電気通信連合)から発刊となりました。
これを受けて、ケンブリッジリサーチシステムズ社から同勧告内容が反映された最新バージョン(HFPA-Desktop Version 5.1.0)がリリースされました。同バージョンと4K/HDRオプションとの組み合わせで4K/HDRベースバンド及びファイル解析が可能になります。お持ちのハーディングシステムの4K/HDR対応をご希望の方は弊社担当営業もしくはこちらからお問合せください

PSE解析ソフトウエア(光過敏性発作対応)
HardingFPAシリーズ

シングルユーザー向けターンキーシステム HFPA-Desktop

シングルユーザー向けターンキーシステム
HFPA-Desktop 4K8KHDR※追加オプション対応

テープベース

ファイルベース

※ターンキーシステムのみのご提供となります。

製品詳細

プラグインソフトウエア HFPA-FX

プラグインソフトウエア
HFPA-FX 4K※追加オプション対応

Avid-FX:Avid用

EDIUS-FX:EDIUS用

Premiere-FX:Adobe Premiere用

製品詳細

専用ビューワー HFPA-Viewer

専用ビューワー
HFPA-Viewer

ファイルベース

※フリーソフト(DLしてご使用ください。)

製品詳細

ハーディング教授について

グラハム・ハーディング教授(Professor Graham Harding)はロンドンにある UCL (University College in London) で心理学を専攻し1961年に卒業しました。その後バーミンガム大学に進学した彼は、脳波研究および精神医学分野において博士号を、またアストン大学からは化学博士号を取得しました。1998年には医療分野への素晴らしい功績を称えられ、英国内科医師会において名誉会員の称号を授与されています。
1963年、彼はアストン大学において Clinical Neurophysiology Unit(臨床神経生理学会)を設立し、脳波記録法と潜在的な視覚誘発の分野において、これまでに250以上の著書を執筆しています。また、心理学の一分野である臨床神経生理学の英国協会の理事長を務めており、数多くの招待講義を取り行っています。
取分け人々が関心を寄せ、彼が最も得意とする専門分野の一つが、2冊の著書と多くの論文を執筆した「光過敏性発作 (Photosensitive Epilepsy : PSE)」です。彼はPSEについて世界で最も大掛かりな研究を行い、その多くは35年以上という長い歳月をかけて実施されました。その中で、彼はPSEとテレビ放送との関連性に着目し、Clearcast(British Advertising Clearance Centreの新名称)のコンサルタント・アドバイザーを務め、英国ITCによるガイドラインの策定にあたっては草稿の作成に貢献しました。また、日本のNHKおよび日本民間放送連盟によるガイドラインの立案にも携わりました。各国のテレビ番組にも数多く出演しPSEにかかる問題とその危険性を提起し続ける一方で、テレビ放送によるPSE発症を未然に防ぐため、各種ガイドラインへのコンプライアンスを目的とする検査用機器として、ケンブリッジ・リサーチ・システム社(CRS)と共同で、ハーディングFPAフラッシュパターン・アナライザー(パカパカチェッカー)を開発しました。

グラハム・ハーディング教授
グラハム・ハーディング教授

光過敏性発作(PSE)について

「光過敏性発作(Photosensitive Epilepsy :PSE)」は、光の明滅や揺らぎ、視覚的パターンにより身体的な異常反応が引き起こされる病気で、4000人に一人以上の割合で発症すると言われています。また、引き金となる刺激にさらされていないために発作を起こすに至っていない"潜在的な患者"は、より多く存在すると考えられています。

「光過敏性発作(PSE)」であるかどうかは発症するまでわからない。

光過敏性体質の人は、ほとんどの場合において、テレビの視聴中に初めての発作を経験します。7-20歳といった思春期の年齢層で最も多く見られ、初めての発作を経験する割合は他の年齢層の5倍に達します。てんかん発作は、精神的に大きなストレスとなるだけでなく、身体的な危険を伴うものでもあり、最悪の場合には死に至るケースもあります。 また、一度発症してしまうと、75%もの高い確率で生涯完治しない可能性がある事が報告されています。

それが自然界のものであれ人工的なものであれ、光の明滅が発作を引き起こすトリガーとなることに違いはありません。しかしながら、PSEを発症させる最も一般的なトリガーになり得るものは家庭用のテレビです。テレビそれ自体はPSEを引き起こしませんが、視聴する映像が発症の引き金になります。テレビに限らず、ストロボスコープの点滅や激しい照明パターン、ゲームやデジタルサイネージ、デジタルシネマやウェブコンテンツによる配信映像など、これらの人工的な視覚的刺激がPSEの発症を誘発する要因の約6割を占めます。
PSEの引き金となる視覚的刺激には「輝度に著しい変化を伴う明るい閃光」「鮮やかな赤色を伴う色覚変化」「規則的な明暗から構成される特定の空間パターン(縞模様など)」といった主に三つのパターンが存在しますが、実際にPSEを患う人がどの刺激に対しどのレベルで過敏に反応するかは個人差があり様々です。

イギリスでは、1993年に放送されたCM映像がPSE発症の原因となった事故を契機として、民放テレビ委員会(ITC)が「明滅イメージとパターン画像に関するガイドライン」を策定しました。

日本では、1997年にアニメーション番組を見た685人が体調の不良を訴え病院へと搬送され、そのうち560人が「4秒間に渡る赤色と青色の明滅を含む映像」を引き金としたPSEであると診断されました。また、これらの患者の76%については、過去に発作の病歴の無いことが報告されました。この件をきっかけとして、日本においてもイギリスと同様のガイドラインが策定されるに至りました。

2003年12月、イギリスではUK Government's Office of Communications (通称オフコム)がITCから引き継ぐ形で'Guidance Note for Licensees on Flashing Images and Regular Patterns in Television' を発表し、PSE対策をイギリスにおける放送事業の'ライセンス条件'の一部としました。しかしながら、これらのガイドラインを以てしても全ての事故を防ぐ事はできません。2008年、ロンドンオリンピック開催を控えニュース番組の一部として制作されたプロモーションビデオの放映が引き金となり、30件のPSE発症が報告されました。原因調査が行われた所、残念ながら、この映像はガイドラインへのコンプライアンス確認がなされないまま放送されていた事が判明しました。後にハーディングFPAシステムでその映像を検査したところ、ガイドラインから大きく逸脱した不適切な映像であることが確認されました。言い換えれば、放送前に検査が実施されガイドラインへのコンプライアンスが確認されていれば、この事故は未然に防ぐことが出来たかもしれません。

テクノロジーの発達により可能となった視覚的インパクトを持った過激な映像表現や演出手法の増加により、不特定多数の視聴者におけるPSE発症のリスクは今後ますます増え続ける傾向にあります。これは、放送を伴わない様々な映像作品についても同様です。イギリスでは、携帯型テレビゲームによるPSE発症の報告例なども踏まえ、2008年、オフコムのガイドラインをテレビ放送のみならず、ゲームやDVD作品、デジタル広告やストリーミングビデオにまで拡張すべきとの運動がJohn Penrose議員からの提言により開始されました。議論は現在も継続されています。