Case Study
導入事例

メーカー

Venera Technologies

導入機器

Quasar

Venera Technologies Pulsar

Adstream社について

2001年に設立され、ロンドンに本社を置くAdstream社は、世界最大級の広告サービスネットワークを展開しています。年間200万件以上のテレビCMを配信し、世界のトップブランドの70%以上となる9,000を超えるブランドが利用しています。125カ国にも及ぶ世界的なネットワークにより、10万社を超えるクライアントをサポートしています。

オンプレミス運用の限界

2017年以前、Adstream社のコンテンツ処理は、世界各地の拠点ごとに独立して運用されていました。各拠点には個別のシステムが配備され、同社が標準採用していたVenera社のオンプレミス型QCソフト「Pulsar」も、拠点ごとに複数のライセンスを用意して運用しなければなりませんでした。
こうした非効率な環境を改善するため、同社は2017年より、世界中の拠点から共通のツールを使ってコンテンツの管理・処理が行える「クラウドベースの統合プラットフォーム」への移行を開始しました。これにより、リソースの効率化や業務の俊敏性・柔軟性の向上が実現されました。

クラウド移行における主要な要件

QC業務をクラウドへ移行するにあたり、同社は「高度な機能」と「高い拡張性」を両立しながら、地域ごとの条件に縛られない自動化されたQCシステムを求めていました。それを踏まえ、具体的な要件とされる以下の各項目についての比較検討が行われました。

  • 地域特有のCMに対応した柔軟なQC機能(CMの構造※1、HardingPSE※2、オーディオレイアウト※3 など)
  • 24時間365日の稼働と、世界各地の顧客に対する利便性
  • 広告業界特有の繁忙期に対するスケーラビリティ
  • 全AWSリージョン対応のクラウドネイティブ性(中国リージョンも含む)
  • 高いセキュリティ・プライバシー要件(AWS VPC内で完結)
  • REST APIによるフルオートメーションワークフロー連携

※1 CM制作には国・地域ごとに固有の技術規定が存在しますが、Venera社のQuasar(Pulsar)に標準搭載されている「Track Layout」機能を活用することで、日本国内では民放連規定に準拠したCMレイアウトの自動チェックが可能となります。
※2 光過敏性発作を防止するためのHarding PSE(通称「パカチェック」)を、オプション機能として追加することが可能です。Harding PSEと同一の解析エンジンを使用しているため、国内放送業界で標準的に採用されている「Ofcom」や「Japan NAB」をはじめ、HDRコンテンツ向けの「Japan HDR」や「ITU-R BT.1702-1/2/3」などのガイドラインを選択して解析を実行することが可能です。
※3 Quasar(Pulsar)に標準搭載されているチャンネル構成チェック機能を使用することで、音声チャンネルがステレオ、モノラル、5.1ch、7.1chなど、所定のレイアウトになっているかを確認することが可能です。
また、ラウドネス測定にも対応しており、各種規定に基づいたチェックを実施することができます。

ソリューション

「メーカー各社のファイルベースQCソリューションを比較検討した結果、Adstreamにとって最適な答えはQuasarでした。グローバル市場で求められる膨大な処理量を維持しながら、地域ごとに異なる広告独自の要件をクリアできるのは、Quasarをおいて他にありませんでした」

Michael Lee 氏 Adstream社 グローバル・オペレーション・ディレクター

Adstream社はQuasarを自社のAWS Virtual Private Cloud(VPC)内に導入し、クラウドネイティブな特性を最大限に活かすことで、完全にコントロールされた運用自動化と強固なセキュリティを両立させました。REST APIを通じて自社メディアコンテンツ管理システムとシームレスに連携させることで、Quasarは広告配信プラットフォームの心臓部として稼働し、あらゆるAWSリージョンにおいて堅牢なシステム運用を実現するとともに、迅速な設定・展開・ワークフロー統合を可能にしています。
導入は極めてスムーズで、特有の難しさがある中国市場を含むグローバル展開も迅速に完了しました。現在、世界中の拠点で1日あたり数千件の素材が並列処理されており、多言語レポート機能によって各地域に最適化された運用が実現しています。また、使った分だけ支払う「従量課金制」により、ビジネスの成長に合わせた柔軟なコスト運用も可能になりました。

導入の成果

「Quasarの導入後、本格運用開始から18ヶ月間で12万件以上のコンテンツをクラウド上で処理し、稼働率99.99%以上という高い安定性を実現しました。グローバル規模の広告配信業務を支える堅牢な運用環境が構築できています。その安定性と拡張性は実証済みです。また、最小限のITリソースでシステム運用が可能となり、運用負担の軽減も実現しています。導入初期には幾つかの課題もありましたが、Venera社の技術サポートのおかげで迅速に対応できたことも大きな成功要因となっています。Quasarの導入によって、広告配信業務の効率化と信頼性の向上、さらには柔軟な運用体制の構築が可能となりました。」
「アジア、欧州、南北アメリカなど広範なエリアでの業務展開に、多大なリソースを割く必要はありませんでした。セキュリティの担保やシステム保守の多くがQuasar側で完結するので、当社のIT部門の負担は大幅に軽減されています。Quasarは、妥協のない機能性と優れたコストパフォーマンスを同時に実現してくれました。」

Michael Moorfield 氏 Adstream社 グローバル・ブロードキャスト・サービス・マネージャー

This blog is originally been published on Venera’s website. Please check here .