Case Study
導入事例

株式会社フジテレビジョン 様

メーカー

IHSE

導入機器

Draco Tera Enterprise 480スイッチ 152ポート
・CPUユニット 約80式
・CONユニット 約20式
Draco U-Switch 476シリーズ 5式
Draco Cross Repeater 485シリーズ

Draco Tera Enterprise 480スイッチ

株式会社フジテレビジョン(以下フジテレビ様)回線オペレーションセンター様(以下FOC様)では、地上無線回線システム、衛星回線システム、局内および系列局を結ぶインカムシステム、そして局内のスタジオおよび系列局・在京局への信号の分配・集配システムを24時間365日体制で運用、管理を行っています。今回の既存システムの更新では、IHSE社製Draco KVMシステムを導入していただきました。

FOC様のシステムは作業内容ごとに複数システムに分かれていますが、既設のKVM MTXは少数入力のものが複数個存在しており、スタッフの方たちは必要に応じてオペレーション卓を移動しなければなりませんでした。また、オペレートにおいて複数の画面切り替え作業が頻繁に発生し、実際の操作を開始するまでに時間を要してしまうことがありました。さらに、モニター毎にキーボード・マウスが必要であったため、卓上を占有してしまい作業スペースの確保も困難となっていました。これらの課題を解決すべく、分散された全てのKVMシステムを統合することが可能で、かつ安定動作と冗長構成が可能なDraco Tera Enterprise 480シリーズ「K480-152-R1」をご採用いただきました。

株式会社フジテレビジョン 新回線センター(FOC)

新回線センター(FOC)

K480-152-R1スイッチ

K480-152-R1スイッチ

リダンダントモデルのCPUユニット

リダンダントモデルのCPUユニット

IP-KVMは、接続されるエクステンダーの増加に比例してシステム全体の動作が不安定になりがちですが、独自プロトコルを採用しているDraco KVMシステムは、システム規模に関わらず常に安定動作します。また、全てのモジュールがホットスワップに対応しており、コントローラカードや電源は二重化されているため、万が一障害が発生してしまった場合でもシステム全体のダウンタイムが生じることはありません。SNMP機能を使用した状態監視にも対応しており、何かしら障害要因となり得る現象が発生した場合には、ネットワーク上の監視サーバーにトラップが発報されるよう設定されています。

オペレーション卓ではDraco U-Switchのマルチスクリーンコントロール機能を使用して、複数台のPCを1つのキーボードマウスで操作することが可能になっています。これにより、作業効率のアップと卓上の省スペース化を同時に実現することができました。U-Switchの使用に際しては、今どのモニター上にカーソルがいるのか(どのPCを操作可能なのか)を認識しやすくするため、U-Switchの接点インターフェースを使用したモニタータリーを実装していただきました。

オペレーション卓

オペレーション卓

モニタータリー拡大

モニタータリー拡大

同じくフジテレビのLive Video Center収録ユニット様(以下LVC収録ユニット様)では、上記FOC様の機材更新よりも前にIHSE社製KVMシステムを導入いただいておりました。今回、別フロアのLVC収録ユニット様からもFOC様のPCを操作したいというご要望を受けて、両フロアに設置されたKVMシステムをドッキングする系統を増設させていただきました。これにより共通のPCを部署間で共有して使用することが可能となり、スタッフのフロア移動にかかる時間を最小限に抑えることができました。LVC収録ユニット様からアクセス可能なPCは権限設定により一部に限定されているため、不用意なアクセスによるトラブルの心配もありません。

LVC収録ユニット様のK480-48Cスイッチ

LVC収録ユニット様のK480-48Cスイッチ

フロア間をつなぐ485-BXX

フロア間をつなぐ485-BXX

構成図

FOCご担当者 安藤様からは、「2022年1月に旧システムからのカットオーバーを行い、北京五輪などの大きなイベントもトラブルなく、無事に放送を完了することができました。分集配システムで取り扱う信号は年々増加しており、今後もその傾向が続くことが予想されています。IHSE社製KVMシステムの導入によって、必要最低限の人員配置で無理なくマルチタスクを行えるようになりました。」とコメントをいただきました。