FASTCache

スマートアクセスルール設定画面

WANLinkを使用すれば遠隔地からオフィスに設置されたFacilis サーバーにアクセスすることが可能ですが、限られたインターネット環境では、データ読み出し速度が足りず、満足のいく編集作業ができないことがあります。
Facilis クライアントソフトウェアバージョン8.3から実装されたFASTCacheを利用すれば、この問題を解決できます。

FASTCache は、オフィスにあるFacilisサーバーから、編集機クライアントのローカルドライブにキャッシュを作成し、Facilisサーバーのデータにアクセスすることなく、4K ファイルのような重い素材であってもスムーズな編集を可能にします。

FastCacheはFacilisサーバーからローカルストレージにデータをキャッシュする機能です。キャッシュするストレージは何でも構いません。一度ローカルにキャッシュしてしまえば、わざわざ低速なインターネット接続を経由してFacilisサーバーからデータを読み出す必要はありません。これを利用することで、4Kファイルのような高帯域を必要とするファイルであってもコマ落ちなしで再生することが可能となります。

Facilisサーバーに接続するクライアントはどのような接続方法でもFASTCacheを使用することができますが、VPNやWANLinkのような比較的速度の遅い接続であれば、この機能のメリットをより実感することができます。Facilisボリュームから読み込まれたファイルは、暗号化されたデータセットとしてローカルストレージに書き込まれます。このデータセットは、Facilisサーバーに接続しボリュームをマウントしているときのみ使用できます。これにより、ローカルにキャッシュされたデータを外部に持ち出されて悪用される心配もありません。

高速なローカルストレージやRAMを使用すれば、Facilisサーバーとの接続がリアルタイム再生をサポートしていなくても、ビデオファイルの再生が可能です。編集アプリケーションは、低ビットレート接続を介してマウントされたボリュームをビデオファイルのソースとして使用しますが、一度キャッシュしたデータがローカルに存在する場合は、自動的にキャッシュデータを使用します。Facilis サーバー内でデータに変更があったとしても、キャッシュデータは自動的に同期されます。そのためユーザーがキャッシュデータの更新や同期などを行う必要もありません。

NVMeまたはSSDを使用すれば接続速度は通常のネットワーク接続よりもはるかに速くなります。クライアントのワークステーションは、ローカルキャッシュを使用してビデオタイムラインを再生させることでそのメリットを実感することができます。編集タイムラインで使用されている必要な部分だけをキャッシュしておいたり、事前に必要なファイル全体をキャッシュしておいたりすることも可能です。