Case Study
導入事例
株式会社ディー・エヌ・エー様(https://dena.com/jp/)は、1999年にPC向けインターネットオークションサイト「ビッダーズ」を運営するベンチャー企業として設立されました。これまでに、携帯ゲーム、ソーシャルメディアの「モバゲータウン」やプロ野球界への進出、ヘルスケア、ライブストリーミング、オートモーティブなど、さまざまな業界にサービスを展開されています。
同社には、モバイル端末向けのアプリケーションやその他サービスで使用される映像コンテンツに対して、Cambridge Research Systems社のHardingFPA DesktopとG2 Desktopをご利用いただいています。
過日、2024年3月19日に開催された、ソフトウェアテスト・品質に関しての技術や事例を共有・議論することを目的とした「DeNA QA Night #5」が開催されました。同社で日々行われている多角的なアプローチによる品質向上施策の一つとして、この度、品質本部 品質管理部 ソーシャルQAグループ 諸冨様よりHardingを内製化された背景と実用例についてご紹介いただきました。
これまでも、Hardingチェックは必要に応じて外部注文していました。その中で、扱うIPタイトルで注意を払いたいという社内からの要望や、4歳以上をレーティングとしているアプリケーション、ベイスターズの本拠地横浜スタジアムで演出の為に使用する映像素材や、横浜市内のプロジェクトの一環としたプロジェクションマッピングの映像素材等、様々なサービスに向けた映像コンテンツを扱う機会が増えたことにより、最終的に社内でHardingチェックを整備する必要があるという結論に至りました。
検討を進める過程で、放送業界向け・ゲーム業界向けと両分野における解析ガイドライン※を所有し、サービスを提供するシーンにあわせた形で運用環境を整えたいという目的の為、HardingFPA DesktopとG2 Desktopの2製品を導入いただきました。
★解析ガイドライン
- Ofcom・・日本含めワールドワイドで使用されている解析基準
- Japan NAB 2006・・Ofcomをベースに日本の放送業界向けにチューニングされた解析基準
- FPA-NG・・Ofcomをベースにゲームを解析することを目的として整備された基準
日頃の検証体制は、Windowsリモートデスクトップを使用して社内のHarding端末にアクセスし、キャプチャーした映像をファイル化して解析を行うか、スマホ等の実機をケーブルでHarding端末に直接接続し、プレイしている映像をリアルタイムで解析されています。在宅勤務のメンバーが多い為、リモート接続でのファイル解析に対応していることも内製化への動きをスムーズに進められた一つとして挙げていただきました。
また、ご発表の中で、実際に解析されている様子をデモンストレーションされていました。
解析結果で引っかかった映像に関しては、各担当事業部へお戻しをして、フレームマスク※で色濃く表示されている箇所のレベルを重点的に落とすよう修正依頼されています。
★フレームマスク・・色の濃淡によって明滅の強い箇所を確認出来る機能。
今回の「DeNA QA Night #5」での発表を通じて、Harding製品が同社の「社会的品質」の維持に貢献出来ていることを体感でき、とても光栄に感じました。社内イベントにてHarding製品のご紹介をいただきました諸冨様に心より御礼申し上げます。