Case Study
導入事例
北海道放送株式会社 様
メーカー
導入機器
Draco Tera Compact 480シリーズ 64ポート
※リンク先は後継モデルDraco Tera Flex 480シリーズとなります。
CPUユニット:約30式
CONユニット:約30式
北海道で最も長い歴史を持つ民間放送局、北海道放送株式会社。創立70周年を前にした2020年に新社屋へ移転。それに伴いマスター設備の更新を行い、IHSE社製Draco KVMシステムを導入いただいた。
更新前のマスター設備では、目的ごとに異なるPC本体を複数台、マスター監視室内の各デスクに設置し、専用のキーボード/マウス/モニターを直接PC本体に接続して運用を行っていたため、速報・気象警報の入電や緊急データ変更の度に、オペレータは対象のPCが設置されたデスクへ急ぎ移動しなければならなかった。また監視室内の限られたスペースでは設置できるモニター数にも限界があったため、複数の入力系統を持つ1台のモニターに複数のPC画像を入力し切り替えて表示させていたが、オペレーションが煩雑になってしまい、災害報道やシステム障害発生時などの緊急時にスムーズに業務を進行することが難しいケースもあった。こうした課題を改善するため、新マスター設備ではDraco Tera Compact 480シリーズ「K480-64C」を導入いただいた。
新マスター設備では全てのPCが防塵と空調環境に優れたマシンルームに設置された。これにより、オペレータが勤務する監視室内は静音化され、PCとオペレータ、双方に快適な環境が構築された。オペレータはどの作業エリアに居ても瞬時に目的のPCを選択、操作できるようになり、作業効率の向上に大きく貢献している。
マシンルームにPCを集中配置したことで、マスター監視室とスタジオサブ間でPCを共有することも可能となった。1台のPCから出力されたモニター映像は、サードパーティ製の分配器などを使用せずとも複数個所で同時に表示させることが可能だ。
一方、共有化に伴い心配される他部署からの誤操作の可能性については、部署ごとに異なるアクセス権限を設定することで回避されている。
IHSEのエクステンダーには様々なオプションボードが用意されているが、今回、マスター監視室やスタジオサブなど、作業エリアに応じたオプションボードが各エクステンダーに実装されている。マスター監視室では同録システムの再生や回線ブッキングシステムのメッセージ音声をモニターする必要があるため、各CPUとCONユニットにオーディオ用オプションボードを追加。さらには、マシンルームに設置されたPCが保存したデータを監視卓からUSBメモリに取り出せるよう、USB2.0オプションも追加された。また速報端末については、フロアの異なるマスター監視室と報道センターの両エリアから同時に操作・閲覧ができるよう、リダンダントモデルのエクステンダーが採用された。
HBCご担当者 相原様からは、「深夜のマスター監視業務ではワンマンオペレーションとなる時間帯がありますが、IHSE社製KVMシステムを導入したことで、少ない操作と無駄のない動きで難なく監視業務を行えるようになりました。以前のマスター設備では、1つのPCを他部署と共有することや他システムと連携させることには高いハードルがありましたが、新マスター設備では簡単に共有の設定ができる上に、機器の増設も楽になりました。今後、気象システム更新に伴うPCの増設もエクステンダーの追加で対応する予定です。」とのコメントを頂戴した。