Case Study
導入事例

株式会社音響ハウス
株式会社音響ハウス 様

メーカー

Venera Technologies

導入機器

Pulsar Professional

Pulsar

オーエスキューブOHS3

株式会社音響ハウス様(https://www.onkio.co.jp/ )は、レコーディングスタジオを有し、録音・ミキシング・マスタリング・映像編集・MAまで、幅広いサービスを提供されている日本を代表する総合スタジオです。
ファイルベースメディアCM搬入が策定された2017年よりいち早くオンライン搬入サービスを開始され、TVCMオンライン搬入サービス「オーエスキューブOHS3 」の映像音声ファイル用QCとしてVenera Technologies製Pulsar Professionalをご利用いただいております。同サービスの責任者でいらっしゃいますオーエスキューブ事業部門 統括部長の二木様にお話しを伺いました。

- QC製品は複数の選択肢があると思いますが、貴社搬入サービスのQCとしてPulsarを選ばれた理由はどこでしょうか?

二木様:一番の理由はPulsarにはパカパカチェッカーであるCambridge Research Systems社のHardingFPAがオプションとして装備されていたからですね。日本の地上波放送局で放送する場合、パカチェックは絶対に必須です。また、素材搬入に加えて、弊社への後工程依頼にて入稿するファイルも多く、複数ファイルを同時にQC処理できることも魅力でした。

- Hardingオプション以外にご活用されているPulsarの機能を教えてください。

二木様:テレビCM素材搬入基準通りに制作されているかをチェックしています。主にQCしている項目としては、MXFファイル、メタデータ、トラックレイアウトですね。MXFファイルについては、まず、オーエスキューブにCM素

- Hardingオプション以外にご活用されているPulsarの機能を教えてください。

二木様:テレビCM素材搬入基準通りに制作されているかをチェックしています。主にQCしている項目としては、MXFファイル、メタデータ、トラックレイアウトですね。MXFファイルについては、まず、オーエスキューブにCM素材がアップロードされた直後に自動でソニー製チェッカーが走るようになっています。ソニーチェッカーでOKになると、ウォッチフォルダにCM素材が投げ込まれてPulsarが自動に走りだすようにしています。メーカーに用意してもらったSMPTE RDD 9:2013に則ったテンプレートでQCを行い、ファイルがフォーマット通りに作成されているか確認しています。

オーエスキューブを丁寧にご紹介してくださる二木統括部長

オーエスキューブを丁寧にご紹介してくださる二木統括部長

材がアップロードされた直後に自動でソニー製チェッカーが走るようになっています。ソニーチェッカーでOKになると、ウォッチフォルダにCM素材が投げ込まれてPulsarが自動に走りだすようにしています。メーカーに用意してもらったSMPTE RDD 9:2013に則ったテンプレートでQCを行い、ファイルがフォーマット通りに作成されているか確認しています。

- 『MXF』という共通フォーマットであるにもかかわらず、エラーやWarning (警告) が出たりするのでしょうか?

二木様:書き出した編集ソフトやバージョンによって違う結果が出ることはありますよ。弊社ではPulsarでエラーや警告が出たCM素材を『NGなので作り直してください』という風にはお伝えしていません。CMを受け取る局側も全国134局すべて同じ条件でOK/NG判断をされている訳ではありませんので、Pulsarはあくまで素材をアップロードしたユーザーに、任意で利用頂けるツールとして提供しています。その結果はあくまでもセカンドオピニオンとして捉えていただくようにお伝えしています。

オーエスキューブを丁寧にご紹介してくださる二木統括部長

- Pulsarの結果でNGだからCM素材搬入として完全にNGにされている訳ではないということですね?

二木様:はい。Pulsarはあくまでも補佐的に検査してくれるツールとして使用しており、弊社では従来通りのSDI出力でモニターや波形モニターの確認も行っています。しかし、補助的なツールとはいえ、Pulsarが有るのと無いのとでは作業者の負担が全然違います。自分自身が現場で働いていた時はマシンでQCなんて信用していませんでしたが、今となってはマシンだからこそ確認しやすい項目はPulsarに任せて、現場のスタッフには人間でしか判断できない項目に注力してもらうようにしています。

- トラックレイアウト機能についてお話を伺えますか。

二木様:この機能を使って特定の設定を組むことで、Pulsarの画面上でサブフレーム単位の確認ができるので、案件によってはノンモンチェックの為にMAスタッフに夜遅くまで残ってもらう必要がなくなりました。また、TC(絶対番地)指定、またはAbsolute、Durationによる相対指定でチェックが行えるので、用途に応じて使い分けることもできますね。

トラックレイアウト機能 (Track Layout)
民放連ファイルベースメディアCM搬入暫定規準にのっとったレイアウト構成になっているか検査可能

トラックレイアウト機能

- 今後Pulsarに新機能や改善を期待することなどはありますか?

二木様:局からの改稿要請として、サブリミナル検知があります。これはパカチェックと比べても重要な点であり、意図していない場合でもフィールド・フレーム単位で混入されていれば改稿要請を受ける場合がありますから、Pulsarに実装されているFlash FrameやScan Modeを追加して検知できるように改良したいですね。それ以外では、CM字幕データの重畳が確認できるといいですね。クレジットやメタ情報では字幕無しとなっているのに、実際の本編映像にはCM字幕が重畳されていたなどのケースがあった場合、やはり改稿要請を受ける可能性があります。その逆も然りです。メタ情報と本編映像の内容が合致しているかどうかを事前に確認できるようになってくれると、そのメリットは大きいと思います。

ご多忙にも関わらず、CMを中心とした映像・音声ファイルのチェックについてご熱心にお教えいただいた二木様に、心より御礼申し上げます。ご要望いただきました新機能や改善点をいち早く対応できるよう、メーカー共々頑張ってまいります。