Case Study
導入事例
ワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社様は、無料のBS放送を行っている衛星基幹放送事業者で「BS12 トゥエルビ」の局名で放送業界に親しまれております。
これまでワールド・ハイビジョン・チャンネル様では、送出システムの監視環境において、バックアップ系統を構築されておらず、何らかの理由により監視室を閉鎖する状況になった場合、監視オペレーションの継続が困難となる状況でした。
そこで、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、監視室と異なる場所でもオペレーションを継続できる環境を構築したいとのご相談を頂きました。
監視室が閉鎖された場合でも滞りなくオペレーションを継続するには、監視室やマシンルームなどに点在されたサーバー類の情報を集約し、監視室とは別の場所でオペレーションが可能な環境を構築する必要がありました。
これらの課題を解決するために、IHSE社製のKVMシステムをご提案させて頂きました。
IHSE社製のKVMエクステンダーはCat Xケーブルであれば、各ユニット間を最大140mまで延長可能なため、監視室やマシンルームに点在された各PCから別フロアの居室まで、KVMエクステンダーを単純延長させて、別フロアの居室からでも監視室やマシンルームの各PCを制御できる環境を構築しました。
また、本システムでは居室に延長した各KVMエクステンダーの映像出力を、KVM機能付きマルチビューワ Draco MV42に接続することによって、各PCの状況を一目で確認できるようにしています。
Draco MV42シリーズは、1つのディスプレイで最大4台のPCやKVMエクステンダーを監視できるだけでなく、キーボードマウスでの操作にも対応しており、有事の際は該当のPCを制御することが可能です。
そのため、居室では別フロアに点在されたPCをマルチビュー表示し、集中監視しながら、どこかの端末でアラームなどが発報された際は、即座にオペレーションを行える環境になっています。
ワールド・ハイビジョン・チャンネル ご担当者の山口 葉香様からは
「ウィルス感染等によりマスター監視室が使用出来ないという事態に備え、放送の監視やマルチ接続に必要なシステムをIHSE社製KVMシステムで他フロアへ出力し、有事の際にも監視業務が継続出来る環境を構築しました。おかげさまで今のところ有事の事態が発生することはなく、リモート監視として稼働する日は訪れていませんが万が一への備えが出来たことはとても有用だと考えています。」とコメントいただきました。