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複数マトリクスの連結方式~Grid篇~

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2024年10月4日
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IHSEのマトリクスを複数使用して運用する場合、2通りの方法があります。

 

①Gridを構築することにより、2台以上のマトリクスを

 仮想的に1つのシステムとして稼働させる。

 

②マトリクス間を行き来するためだけのエクステンダーを組み込むことで、

 2台以上のマトリクスはそれぞれ独立して稼働しつつ、

 必要に応じて他マトリクスへもアクセス可能にさせる。

 

本稿では①について概要と設定方法をご説明いたします。


<マトリクスグリッド概要>

 

マトリクスグリッドは、2台以上のマトリクスのうち、

1台を「Master」として管理の役割を与え、他を「Sub」として付随的に扱うことで、

仮想的に1台のマトリクスとして稼働させる機能になります。

なお、グリッドを構築する上での注意事項は下記になります。

 

・マトリクスグリッドの維持には、各マトリクスがそれぞれの管理用LANポートを

 使用してハブなどで同一LAN内に接続していなければなりません。

※グリッドに組み込まれるマトリクスは全て事前に別々のIPアドレスが

 割り当てられていなければなりません。

⇒IPアドレスの確認方法や変更については、下記をご参照下さい。

マトリクスのIPアドレスの確認と変更~OSD篇~

 

マトリクスのIPアドレスの変更方法~TeraTool篇~

 

・CONユニットはMasterとSub間を跨いでのCPU接続が可能ですが、

 そのためには跨ぎが発生するマトリクス間において

 それぞれのI/Oポートを使用して「タイライン」と称される接続路の繋ぎが

 必要となります。1経路につき1接続が確立されるため、

 エクステンダーが接続する分のポート数以外にも

 最大同時接続数を踏まえた上で別立てで「タイライン」用のポートを

 必要数確保しなければなりません。なお、接続方向の制限はありません。

 

・LAN接続が切断されると、それぞれが独立して稼働を継続しますが、

 マトリクス間の跨ぎ接続ができなくなります。

 

・仮にMasterがダウンした場合、一時的に切り替えができななくなりますが、

 Subの中から自動的にMasterが再選出され、グリッドが復活し、

 再度切り替えが可能となります。

 

・仮にSubがダウンした場合、そのマトリクスに接続しているエクステンダーが

 使用できなくなるだけで、グリッド自体は機能し続けるため、

 切り替え自体は継続して行えます。

 

・グリッドの構築とその後の正常動作のために、全てのCON/CPU及び

 マトリクススイッチは、メーカー及び弊社で管理している

 同一ファームウェアパッケージ内でのバージョンにて揃えられている必要があります。

 

<マトリクスグリッド設定方法>

①グリッドを構築したいマトリクスが全て同一LAN内に接続されている状態で

 まずはTera Toolを起動させMasterとして設定したいマトリクスに接続します。

 上部メニューバーの「Connect」を選択し、IP Address / User / Password を入力後

「Login」を選択します。

  IP Address: 192.168.100.99
  User: admin
  Password: admin

 ※上記のIP Address / User / Password は デフォルト設定のものとなっております。
  変更されている場合は、変更後の認証情報でログインして下さい。

 

②左横メニュー覧から「System Settings」内の「Matrix Grid」の項目を選択し、

 「Start Grid Wizard(online)」を押します。

 

③各項目に✓を入れNextを押します。

 

④「Add new matrix to grid」を押します。

 

⑤追加するマトリクスのIPアドレスとUser/Password情報を入力し、

「Verify」を押し、Nextを押します。

 (1台毎に「Add new matrix to grid」を押す必要があります)

 

⑥構築するGridに名称をつける必要があります。完了後、Nextを押します。

 なお、Grid Infroは必須ではないですが、何か詳細を入れておきたい場合は

 ✓を入れ、情報を記載して下さい。

 

⑦デフォルトの”SWITCH_01”は使用できないため、「Device」にて各マトリクスに

 名称を付け、「Verify」を押し、Nextを押します。

※「Ports」の箇所は自動で設定されるのでプルダウンから変更をかけないで下さい。

 

⑧Masterとなるマトリクスの箇所だけ「Keep Device IDs」の✓が入っているのが

 推奨されます。Subとなるマトリクスにはその✓が入らないことで、

 Gridの構築完了後、Masterのマトリクスに登録されているエクステンダーに続く形で

 IDが自動で割り振られ追加登録されます。

⇒✓が他に入っていると各エクステンダーのIDで重複があった場合には、

 そのままとなり場合によっては手動での変更が必要となってしまいます。

 確認後、Nextを押します。

 

⑨Gridの設定を保存するスロットを選択し、「Activate Matrix Grid」を押します。

 無事完了後は、Finishを押します。

  ※”default”のスロットには保存しないよう、お願いします。

 

⑩想定していたマトリクスがMasterとSubの関係になっているか、ご確認下さい。

 なお、MasterのマトリクスのMatrix Gridの項目からSubのマトリクスへ

「Connect」を押すことで接続することが可能です。

 

※この記事は予告なく変更することがあります。

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