航空・空港 事例
FRAPORT AG

ドイツ フランクフルト空港

The Customer

Fraport AG

Fraport AGは、年間5,800万人以上の乗客が利用し、総敷地面積1,700ヘクタールを誇る、ドイツ最大の空港にして世界最大級のハブ空港としても有名なフランクフルト空港を所有、運営しています。フランクフルト空港には100社以上の航空会社が乗り入れを行い、一日の発着便数は1200便以上。欧州五大空港のひとつに数えられています。

Fraport AGは各航空会社を始めとして、ドイツの航空業務サービス、公的機関、空港ターミナルの使用権者など、500を超える様々な機関や企業に施設を提供しています。またスムーズな乗り継ぎをサポートするため、手荷物の運搬サービスや、2つのターミナル間を走行する鉄道の運行といった、施設内の関連サービスも運営しています。

The Challenge

24時間体制で航空交通管制を行うAirside Coordination and Data Center(ACDC)は、刻々と変化する航空機の位置情報をレーダーや無線を用いて正確に把握し、離着陸の順位付けや許可、航空機に対する飛行経路や高度などの指示を、細心の注意を払いながら行います。

ACDCを別棟へ移転する計画は、ACDCの課題を一から見直す絶好の機会をもたらしました。「オペレーションルームの作業環境」と「作業効率の向上」という大きく二つの点が改善されるべき事項として挙げられましたが、解決には、大量のノイズや熱を発するサーバー類を隔離された機器室へ移動しながら、それらのサーバーに遅延なく、常に安定したアクセスを可能にする優れたKVMシステムの導入が必要でした。

またFraport AGは別のプロジェクトとして、エプロン管制に関わる実習用シミュレーションルームの新たな建設も予定していました。シミュレーターは、モニターと湾曲した投影スクリーンに仮想のエプロン画像を表示させ、2つあるエプロン管制センターを忠実に再現することができ、研修生は予め設定された各種のシナリオに適切に対応する方法を学ぶことができます。このプロジェクトにおいても、全てのコンピューターをシミュレーションルームから隔離する要望があがり、その実現のためには、エプロンを鮮明に再現する高解像度ビデオの延長をサポートし、かつ厳しい動作要件を満たすKVMシステムの導入が必要とされました。

The Solution

The ROC Solution

以前は各オペレーターの足元に設置されていた全てのサーバー類が機器室に纏めて設置され、ACDC用として4台のIHSE Draco Tera Enterprise MTXスイッチ が、またシミュレーションルーム用として更に3台のDraco Tera Compactスイッチが同じ機器室内に導入されました。機器室に集約されたサーバーとコンピューターからの信号は、FiberケーブルとCatケーブルを使用し、Draco Varioエクステンダー を経由してそれぞれのスペースまで延長されています。IHSE KVMシステムの大きな特徴のひとつでもある遅延のない自然な操作感は、オペレーターに如何なるストレスも感じさせることはありません。またマルチスクリーンコントロール機能は、オペレーターデスクに設置された複数のモニターに映し出される各サーバーを、一式のキーボード・マウスを使ってシームレスに切り替えて操作することを可能にしており、省スペース化とワンマンオペレーションによる効率化を実現しています。

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The Benefit

ACDCは、フランクフルト空港に離着陸する航空機の安全を担う非常に重要な施設です。機器の故障や誤動作はフランクフルト空港の業務遂行に重大な影響を及ぼすおそれがあり、そのような事態を回避するには、信頼性の高いIHSEのKVMテクノロジーが不可欠でした。長きにわたって悩まされ続けてきたサーバーノイズと熱の問題から解放され、ACDCではオペレーターがより業務に集中できる快適な室内環境が整備されました。シミュレーションルームにおいても同様の環境が整備されています。2つのプロジェクトに導入されたIHSEのKVMシステムは常に安定して稼働しており、快適な作業環境、トレーニング環境の整備と、円滑な交通管制業務の実現に貢献しています。

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