船舶・海上施設 事例
HONG KONG VESSEL TRACKING CENTRE

香港 ヴェッセル通航船舶監視センター

The Customer

Hong Kong Vessel Tracking Centre は世界で最も先進的な通航船舶監視センターです。SAABテクノロジー社、Intronics社、IHSEの3社の協力により、香港に建設されました。
香港港は中国の国際貿易活動において重要な役割を担っています。毎年約20万隻の船舶が入港し、2,200万TEU(Twenty Foot Equivalent Unit)に相当する3億トンの貨物コンテナが取り扱われ、世界第4位のコンテナ港として世界的にも有名です。

The Challenge

2015年4月、SAABテクノロジー社のリードシステムエンジニアArno Roefs氏は、港内の全ての船と沿岸の全ての情報を集中化された制御ステーションから監視できる、香港船舶監視センター向けの包括的なソリューションを開発していました。レーダー画像から船舶の動きを検出し、登録、追跡する必要があり、UHD画像の長距離伝送を含むシステムを実現するためには柔軟なインフラストラクチャが必要でした。このためArno氏はオランダのネットワーク伝送エキスパートであるIntronics社とコンタクトを取りました。

The Solution

The Solution

2015年11月、4K/60Hz フルカラーUHD に対応したIHSE KVMシステムが、香港船舶監視センターと葵涌海上交通管制局(KCCS)に導入されました。この2拠点が連携して混雑した海域をモニタリングし、入港する船舶の位置とそれぞれのルートを把握し、船舶監視センターが無線を使って各船舶に対し指示を出します。

船舶監視センターは6つのオペレーターデスクと1つのスーパーバイザーデスクで構成されており、各デスクには4K 60Hz表示が可能な32インチモニターが3台、23インチモニターが3台、そして1組のキーボード・マウスが設置されています。港の反対側にはKCCSの11階建てタワーがそびえ立ち、10階には同様にデザインされたオペレーターデスクが設置されています。

ミッションクリティカルな制御用コンピューターは、オペレーションルームから隔離された高セキュリティなマシンルームに収容されています。IHSE Draco Tera Compact KVMスイッチ により、オペレーターは遅延や画質の劣化なく各制御用コンピューターに自由にアクセスすることが可能となり、状況の変化に応じて瞬時にタスクを切り換えることができます。自然で直感的な操作を可能にするIHSE KVMシステムは、オペレーターにストレスを感じさせることはありません。

「我々は4K 60Hzの解像度を維持したまま自由に制御用コンピューターを切り換えることができる柔軟なインフラストラクチャを構築しました。このシステムにはその他にも様々な機能が実装されています。」
Intronics社Project Manager Wim van de Gein氏

デスク上に複数のキーボード・マウスがあると、特定のPCの操作にどのキーボード・マウスを使えば良いのか、オペレーターが都度、確認する必要性を生じてしまい、素早い対応が求められる船舶監視センターにおいては業務の支障となります。このため各オペレーターデスクにはIHSE Draco U-switch が採用され、複数台のPCを同時にモニタリングしながら、1組のキーボード・マウスによるシームレスな操作が可能となっています。これにより、デスク上の占有スペースは最小限に抑えながら、最大限に作業効率を高める優れた環境を実現しています。

The Benefit

異なるアプリケーションごとに用意されたコンピューターを自由に、かつシームレスに切り替えて複数のモニターに表示し、表示された全てのコンピューターを1組のキーボード・マウスから操作できることで、作業環境と業務効率が大幅に改善されました。IHSE KVMシステムが持つ信頼性の高い安定した動作と自然な操作感が、香港港におけるスムーズで安全な船舶ルートの確保に貢献しています。

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